「アートウォール」は、自分の大好きなアートを、大胆かつ楽しくディスプレイするための一番の方法。
お部屋の中に視線が集まるポイントを作り、またどんな空間にも柔軟にフィットします。
例えば、ポスターで囲って読書コーナーを作ったり、ダイニングルームに吊るしたり、玄関に飾ることもできます。

ただ、それぞれ美しいアートをまとめて、一つの作品として見せるためには、コツが必要。
大切に選んだお気に入りのものばかりでも、必ずしもきれいにまとまるとは限りません。

アートやフレームの選び方、どこに、どのようにして吊るすかなど、気を付けるべきことがいくつかあります。

THE POSTER CLUBのクリエイティブチームがおすすめする「アートウォールの作り方」で、アートがある暮らしを気軽に楽しみませんか。

アートウォール 4つのステップ 

①とにかくリサーチ
・・最も重要なポイントともいえる最初のステップ。全体のスタイルとテーマを考えて、レイアウトをスケッチします。

②計測
・・レイアウトをいくつか試して、フレームを揃えて飾るのか、非対称に飾るのか等を検討します。ポスター同士の間隔も計測します。

③最終決定
・・じっくり検討した上で、どのアートを選んで買うのか、最終決定をします。忘れてはいけないのは、アート選びと同じくらい、フレーム選びが重要だということ。

④アートを壁に飾る
・・壁に入れたアートを床に並べて、レイアウトの最終チェックをしてから、壁にかけていきます。位置が高くなりすぎないよう、注意が必要です。

Step1.とにかくリサーチ

インスピレーションを集めることは、アートウォールを作る上で、一番最初で一番重要なステップ。
「買いたい」と思う作品を検索するだけではなく、いろんな種類のカラーや、優先したいテーマについて、ブレストすることが大事。

赤みが強いPOPなトーンにするのか、細いラインや有機的な形を使ってニュートラルにまとめるのかなど、自分の叶えたいイメージを考えます。

テーマやカラー、いろんなスタイルはミックスすることはできますが、すべての作品に一つの要素を持たせると、アートウォールはより上品に仕上がります。

そのために役立つのが、「mood board(ムードボード)」。コンセプトを表現するコラージュのことで、そのインスピレーションを集めるのに最適なのは、InstagramとPintarestです。

THE POSTER CLUBのInstagramPinterestのムードボードにも、インスピレーションのヒントがたくさんあります。ぜひチェックしてみてください。

THE POSTER CLUBのPinterest

リサーチをするときは、さまざまなサイズやスタイルのアートを検討するのがおすすめ。華奢なデザインと大胆なグラフィックを組み合わせることで、全く新しい迫力が生まれます。

Step2.計測

まずは、壁のサイズを計るところから始めます。
新しい作品を購入したり、大切な絵を壁にかける前に、アートウォールがどれくらいの範囲を占めるのかを計測します。
テープを使って仮のフレームを壁に作ることで、アートウォールがどのような見た目になるのか(そしてどれくらいの大きさが必要か)を視覚的に把握することができます。

スタイリングのコツは、アートの間隔を考慮すること。
それぞれのアートを生き生きとさせ、全体の一部であるだけでなく個別に際立つ存在とするために、とても重要なポイントです。

間隔は好みにもよりますが、全体的な見た目を楽しむには3cmから10cmがおすすめです。

「ローマは1日にして成らず。」
時間をかけて、そのプロセスも楽しみ、様々なレイアウトを試してみましょう。

フレームの端を揃えて対称的に飾るか、もしくは中心を少しずつずらして飾るか。選択肢は無限大です。
気に入ったレイアウトが見つかったら、写真をとって保存し、今後の参考にします。

Step3.最終決定

この時点で、(1)飾るアート作品の数、(2)サイズ、(3)空間のイメージを明確にしておく必要があります。

そしてここからが最も楽しいところ。いよいよぴったりのアート作品を揃えていきます。
一から買っても良いし、今あるものに買い足しても良い。
自分のスタイルで、アートウォールをつくっていきます。

アートウォールの計画で、アート選びと同じく大切なのが、フレーム選び。
同じ色に統一してモダンに仕上げたり、様々な色や種類を組み合わせたりすることで、アート作品そのものと同じくらい、自分の個性やスタイルを表現することができます。
さまざまな質感や色、高品質のものなど、フレームに意識を向けることは、理想のアートウォールを実現するための大切なステップと言えます。

もし、アートウォールを自分で計画するのが難しそうと感じたとき、もしくは、スタートするための何かひらめきがほしいときは、THE POSTER CLUBのアートウォールのデザイン集も参考にしてください。

Step 4 .アートを壁に飾る

アートを壁に飾る場所を決める前に、フレームに入れたアートを、決定したレイアウトにあわせて床に置いてみます。
まとまりと間隔に気を配り、もししっくり来なければ、思い切ってレイアウトを変えます。

次に決めるのが、壁の中心をどこにするか。
アートはどうしても高い位置に飾りがちですが、アートの中心は床から1.5メートルが良いとされています。これは人の目線の平均的な高さで、ギャラリーや美術館でよく使われる基準です。
この基準を家全体で用いると、家中のすべてのアートが視覚的に共通の中心線を持つので、全体のバランスが良くなります。
また、フレーム同士の間隔を保つため、マスキングテープなど粘着力の弱いテープを使うのもおすすめ。

そしていよいよ、綿密に計画し、完璧に計測され、美しく調和の取れたアートウォールを作っていきます。
必要なのは、使いやすいものさし、水準器と、あとは忍耐力だけ。

最後の釘を打ち込み、アートが全て並んだら、そのときの気分にぴったりのコーヒーをいれて、ゆったりくつろいで、アートウォールを楽しみましょう。

参考資料:A SIMPLE GUIDE ON HOW TO CREATE AN ART WALL(Journal in the poster club website)

ABOUTこの記事をかいた人

岡田智理

グリニッチ広報・企画担当。 インテリアコーディネーター資格、住空間収納プランナー資格を所有。 ブログや企画イベントを通して、暮らしを満たすヒントや、グリニッチが提案するさまざまな価値について、明るく楽しくお伝えしていきます。